ドイツ便り : 緩和病棟見学(2) |
このクリニックのなかに併設されている緩和病棟は、病室4部屋、ベット数はわずか8床です。医師のほか、パートタイムの看護師が12人いて、昼夜の交代制で見守っています。
病棟の入り口
病室には患者さんと一緒に手作りした日めくりカレンダーがかけてあります。重病で入院していると日にちの感覚がなくなるので、カレンダーはとても大切で、患者さんにめくってもらいます。
病室
天井には美しい布が張られ、窓をあけて風が入ってきたとき、これが揺れて、外に出られない患者さんが少なくとも風の動きを感じられるようにとの配慮です。
病室の天井
ごくわずかなベランダですが、車椅子で出られる患者さんはできるだけ外に出て、空気を感じて庭と空を眺められるようにしています。
ベランダ
緩和病棟の患者さんの家族は長い時間付き添い病棟で時間を過ごすことが多いので、テレビを見たり、ギターを弾いたり、読書したりしてリラックスできるように、この部屋があります。家族と病院側の話し合いにも使われます。
家族の談話室
入院している患者さんの命が消えそうなとき、このロウソクをともします。スタッフ、他の患者さん、家族、見舞い客みながその人の安らかな旅立ちを祈ります。
廊下のロウソク
By 手塚 千史