フィリピンのデメター(バイオダイナミック)ゴルフ場 その1 |
久しぶりにデメター機関紙『Lebendige Erde』から面白そうな記事を訳してご紹介します。
日本でも近年、ゴルフ場の農薬汚染がとても問題になっていると聞きます。
「フィリピンは極端であることが特徴の国です。台風、地震、洪水などの自然災害が、非常に美しい海岸と豊かな熱帯特有の繁茂と併存しています。この国の大部分は土着の人々が固有の慣習、風習にしたがって暮らしている一方で、一部の人々が携帯、インターネット、消費に熱狂し、振り回されているように思われます。この国は少数の超富裕層によって支配され、一方で住民の約50%が次の食事をどうやって得たらいいのかわからない状態に置かれています。
バイオダイナミック農法はこの両極端のあいだに位置します。この国の南には約1500のバイオダイナミックの零細農家があり、家族の食料を確保するだけでなく、他の国ではとっくに禁止されている農薬を依然としてパイナップルとバナナに散布している多国籍企業から、独立しています。首都マニラから遠くない所に、数年前にバイオダイナミック法によるゴルフ場ができ、これが大成功をおさめています。
‘カラタガン・ゴルフコース’はマニラから自動車で2時間の所にあり、大都会の喧騒を多少でも逃れたいストレスをかかえた人が訪ねるのにちょうどよい距離です。南シナ海の絵のような海岸のすぐ近く、カラタガン半島にナスグブーのゴルフ場があります。約800人のクラブ会員の大部分は首都マニラの政界人と財界人で、この18ホール、72コースはロバート・トレント・ジョーンズ・ジュニアが1978年に、地方色をいっさい排除した他のゴルフ場のデザインとは異なった、フィリピンの景観と植生を際立たせるスタイルをとり入れて以来愛されてきました。
64ヘクタールのゴルフ場は、美しい自生の樹木を植え、多くの人工湖が点在し、柔らかな起伏の丘から低地の湾を見渡せるすばらしい眺めとなっています。」(Walter Siegfried Hahn)
By Handhuegel