『植物の癒力』著者エリアーネ・ツィンマーマン氏のブログから(後半) |
昨日、私は訪ねてきた同僚のサブリナと一緒にすばらしい花の島「ガリニッシュ島」に行ってきました。そこは100年前の亜熱帯公園の成立以来もっとも寒い冬のもたらした恐ろしい被害と闘っています。
特殊な植物をだんだんリストアップしてテク好きの訪問者のために地図データをつけていこうと思っている略地図を仕上げたところです。これをまとめて周辺の特別な庭園についての本を著そうと考えています。
うちの学校の受講者に見せたくて、クスノキの葉を押し葉にするために集めました。
またCinnamomum camphoraという学名のこの大きな木が、その生育地によってさまざまなケモタイプで出現することが覚えやすくなります。
○Cinnamomum camphora Ct. Borneon
よく知られたクスノキのカンファー・ケモタイプ。かつて樟脳として使われ、葉から採った精油は著しく神経強壮作用があり、思考力を高め、循環を活性化するが、用量が多すぎると神経毒となり、妊婦や赤ちゃんやてんかん患者など敏感なグループには控えた方がよい。
○Cinnamomum camphora Ct. 1,8Cineol
ユーカリプトール・ケモタイプでラビンツァラと呼ばれ、マガダスカル島だけに生える。シネオールの含有量が高いにもかかわらず、非常に体になじみがよい。抗ウイルス作用が強く、喘息症状のない子どもにもよい。
○Cinnamomum camphora Ct.Linalool
リナロール・ケモタイプでホーリーフと呼ばれ、最初に命名された中国原産。葉から採れる精油はフローラルな香りで体に非常になじみのよいモノテルペノールであるリナロール(‘ラベンダーアルコール’)だけを含む。大人と子供、また動物の感染に用いるとすばらしく効果がある。絶滅の危機に瀕しているローズウッド(Aniba rosaeodora)の持続可能な‘代用品’としてアロマテラピーで用いられる。
この木はシナモンの木Cinnamomum zeylanicumとCinnamomum aromaticumの近縁種で、葉は外観が非常に似ている。これらは多様なクスノキ科の巨大な属のなかの数種にすぎない。
左から カンファー、ラビンツァラ、ホーリーフ
※Primaveraの精油
By 手塚 千史(訳)