レモン精油はビタミンCを含まない(その1) |
もう3月も半ば、ここ表参道にも春が来ています。
ミツマタの花
久しぶりに『植物の癒力』の著者エリアーネ・ツィンマーマンのブログから面白そうなものを選びご紹介します。
柑橘類は元来アジアの原産である。
それらからの精油は普通、すりおろし、圧搾、水に漬ける、遠心分離によって得られる。これは最近どんな初心者でも知っている。
良質の柑橘精油はフロクマリンを含み、皮膚への光吸収を強化する。これは不適切な使い方(日光浴または日焼けスタジオに行く前に、とくに鉱物油と混ぜて塗布)をすると、シミまたはもっと悪い火傷をもたらす。これも誰でも知っている。
けれどもこの特別な少量の成分(約1%以下)は、少なくとも経験則によると、冬季の光吸収に好影響を与えることが出来る(残念ながらこれに関する化学的研究データを見つけられていないが)。結果、レモン精油の持つ強い気分を明るくする作用、とくにSAD(季節的情緒不調)、光不足による鬱に対する作用に説明がつく。
非常に光毒性のある他の二つの柑橘精油にも抗鬱作用がある(ただし、天然のまま手を加えない、すなわち苛性ソーダによってフロクマリンフリーFCFにも、二次蒸留でFCFにもされていないことが条件となるが)。ベルガモット(Citrus × bergamia Risso u Poit.、レモンの近縁種で、そのため英語でbergamot lemonと言う)とライム(Citrus aurantiifolia(Christm.))Swingleである。
By 手塚 千史